レプリカの花 マシュマロで頂いた質問に関して 忍者ブログ
漫画描き結月さくらの仕事情報と連絡先など。雑記もたまに書きます。
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少しデリケートなお話になるかな?と思ったので、最大限言葉を尽くせるようにこちらにて詳細なお返事書かせて頂きますね。
私の結婚観というか、「何故そういう話を描かないのか」というほうが返答として適しているように思いましたので、その方向でお返事しています。

まず、送り主さんの仰る「世間一般的なきらびやかな愛」「世にあふれる物語」「ありふれた幸せ」というお言葉にある通り、まず物語上でも結婚や出産や異性愛が「ありふれた」「普通の」「幸せ」として描かれていますよね。フィクションでそれらが当然のことだと描かれること、そういった物語に幼少期から触れることで、無意識にそれが「ありふれた」もので、「普通の」もので、「幸せ」なことなんだと刷り込まれているように感じています。
私も小学生や中学生の頃は「世間一般に言う幸せ」が当たり前のことで幸せなのだと思っていました。ですが、そうではない幸せや愛がこの世界には数えきれないくらいあることが今なら分かります。
そして、そこに当てはまらない人が、世間一般の無意識によって傷付いている、自分は普通じゃないと自己を否定している場合があるのだと私は思っています。
では、物語を作る私に、物語を発信する立場である私に何が出来るだろう?と言うと、無意識に刷り込まれた価値観に疑問を呈し続けること、当てはまらなかった人たちに「貴方は間違ってないよ」と言い続けることなんじゃないか、と思うんですね。
そして、そうじゃない人たちには「こういう人もいるよ」と示し続けること。
勿論、結婚も出産もとても素敵で幸せなことだと思っています。それを否定する気はありません。でも、それは私が描かなくても沢山の人が実感を伴って魅力的に描いてくれているものです。
また、現実問題として、結婚をした方が良い場面も多くあると思います。
ですが、「結婚は普通で当たり前だ」と思ってする結婚と、「結婚というのは一つの選択肢なんだ」と思ってする結婚では、全く意味が変わってきますよね。
「ただ大多数の他者と違う」というだけで他者を害する訳でもない少数派が、多数派の悪意のない無意識に押しつぶされることが、私はとても悲しい。その人たちへ向けた物語を描く人間がいたっていいじゃないか。それが創作の本質じゃないのか?と、そう考えています。
私が、送り主さんの仰る「世にあふれる物語」ではないアプローチで描き続けることで、ほんの少し、一握りでも、誰かの視点を変える後押しになれたらと思って、そんな物語を描き続けています。
まあなんというか、ある意味で孤独な戦いです。
あと大前提として「物語として面白い」ものにするというのは一番に考えています。

これで回答になりましたでしょうか?

念のため、頂いたマシュマロへのリンクはこちら。


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